2024年 09月 07日
冷却カメラのセンサースケアリング調整 |

冷却カメラの受光センサーは基板に半田付けされています。
基板は切削筐体で固定されていますのでおそらく平行度は保っていますが
受光センサーは必ずしも平行ではない可能性があります。
私の所有しているPlayerOneもPoseidonとArtemisでは精度が違っていて
Poseidonはセンサーサイズが大きいためか、ズレを感じてました。
受光センサーが傾いているんでしょうね。
PlayerOneもZWOも調整するための機構があり
カメラ自体は調整することを前提で考えられているようです。
さて、いろんな方のサイトを見る限り
あまりこの部分を調整していることを
触れられているのが少ないような気がしました。
みんな、調整してないのかなぁ
先人たちの方法を見習って、
レーザーコリメーターを天井や鴨居に取り付けて調整をしていました。
これが調整場所が居室だと床が安定してなかったり
鴨居にコリメーターと固定するために釘を打ったりといろいろ障害があります。
いろいろ考えた末、もっと安定的に完結できる方法はないかと考えてみました。

そこに3Dプリンターで製作したアダプターを取り付けました。

冷却カメラにはあらかじめ48mmの延長スリーブに
クリアのフィルターを取り付けておきます。
3Dプリンターで作ったものは
各スリーブとのクリアランスを極力小さくするのは必修事項です。
ニュートン用のコリメーターアイピースを取り付け覗いて調整していきます。
ニュートンの光軸調整とは違い、内部は暗いので
採光穴からLEDライトで照らします。
明るいほうが調整はしやすかったです。

(写真が悪くてすみません)
この状態で覗くと、センサーカバーガラス、チャンバーガラス、フィルターと
各ガラスに反射した像が見えてきます。
一番明るいのが手前のフィルターガラスで一番暗く淡いのが
センサーカバーガラスになります。
ここに映った像を同心円状になるように調整をすれば、
スケアリングが出来ることになります。

調整前の画像では上中下とも右側の像が少し伸びているのがわかります。
最初は接眼部の強度不足なのかと疑っていたのですが
カメラを変更したら現象が変わったのでセンサーの傾きに気が付きました。

コマコレクターの若干の収差は見られるものの、
ほぼ、調整は出来ていると思います。
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by makkachi
| 2024-09-07 13:33
| 機材レビュー
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